日本語教師養成・
研修推進拠点整備事業
文部科学省
南山大学

日本語教員研修会(6月29日)報告 No.4 アンケート結果(オンライン参加者)

2024年度 第1回 日本語教員研修会

愛知県立大学/南山大学 性の多様性と日本語教育 包摂的・肯定的な学習環境を考える

本記事では一部抜粋してご紹介します。
すべてのアンケート結果はこちらでご確認していただけます。

※講師有森氏への質問に関する回答のとりまとめは少し時間を要しますので、後日掲載します。

アンケート結果

アンケート結果(オンライン参加者)

第1部(講演会・グループディスカッション)

1. 講演会は有意義でしたか。(47件の回答)

まったくなかった1~非常にあった5 1…0(0%)、2…2(4.3%)、3…2(4.3%)、4…5(10.6%)、5…38(80.9%)

2. ご自分の仕事や生活との関連性や、役立つ部分はありましたか。(47件の回答)

まったくなかった1~非常にあった5 1…0(0%)、2…2(4.3%)、3…1(2.1%)、4…12(25.5%)、5…32(68.1%)

3. 新しく知ったこと、印象に残っていること、学んでよかったことなどを書いてください。

性の多様性と日本語教育の関連、関係について、私は初めて知りました。
教材に対する批判的な見方を例を挙げて説明いただけたことが理解を深めるのにつながりました。
目の前の学習者を見ているようで見ていないことに気が付きました。自分も嫌なことがあるように、学習者も日々色々なことがあるので、改めて学習者との接し方や授業内容を考えていく必要があると学びました。
小さなことでも言われた当事者にとっては積み重なり、深く傷つけてしまうことがあるとわかりました。今一度自分の言動を振り返りたいと思います。
多様性が認められる時代が進んでいることを学びました。自身がそれをすべて受け入れられない部分もあるかもしれないが、それを知っておくことは大事だと思いました。
文化的価値観、宗教的信条から多様な性のあり方を受け入れがたい学習者もいる。教師がそのような学習者を断罪するような態度を取ると、今度はかれらを周辺化させる(有森2023)
上の指摘は、教室内だけでなく、私的な場面でも十分留意しなければならないと感じました。
終助詞や一人称の使い方について、日頃学習者に伝えるとき、これは男の人が使うことが多いよ、などと何気なく伝えてしまっていましたが、今後伝え方考えなければならないと思いました。
今年4月から日本語学校で非常勤講師として留学生に初級の日本語を教えています。「国によっては同性愛者であることが明らかになると死刑になる国もある」「多様性の観点から、教科書に対しても批判的な視点を忘れない」という点が印象に残りました。無意識のうちに学生に対してマイクロアグレッションを行っていないか、誰もが参加しやすい教室活動ができているか、できるだけ他の教員と協働しつつ、常に自分に対しても俯瞰的な視点を持つように努めたいと感じました。本日は誠にありがとうございました。
これまで日本語の教室内でジェンダーに関連した対応で迷ってきたことや、どうするのがいいのだろうと思ってきたことへの答えがたくさん得られました。特に「ジェンダー化された日本語の扱い」、また、学生に対して日本語の教室(プログラム)が positve space であることを早い段階で示すことの大切さが印象に残りました。
女・男・カジュアル・フォーマルと書かれた4分割の表を提示する方法は、目から鱗だった。この方法であれば、自分で選択して言葉を選ぶことができるので非シスジェンダーが違和感や不快感を抱くことはないと思う。早速自分の授業でも取り入れるつもりだ。
またマイクロアグレッションについてはほとんど知識がなかったので、今回の講演会を機に学びなおすつもりだ。
言葉遣いを教えるときに、その人らしさではなく、日本人らしさみたいなものを押し付けると、困ってしまう人や学習者もいるんだということを知りました。
これから、福祉の仕事をするので、障がいを持っている人の気持ちや立場に立って考えるにあたっても、役に立ちました。また、わが地域では、今年の秋から日本語ボランティア教室がスタートします。教材で、質問すると学習者がどういう気持ちになるのかわからないことがたくさんあるのですね。それを柔軟に変えてもよいということを教えてくださり、本当にありがとうございます。
今回のテーマについてあまり考えたことがなかったので、とても有意義でした。
授業をする際に、本人が認識している性と、まわりが認識している性が違うこともあることを念頭において、誰もが違和感なく授業に取り組めるようにする事が大切、ということが印象に残りました

※抜粋して掲載してあります。

その他、講演テーマや運営などについて、コメントあれば書いてください。

日本語教師をしている上で、疑問に思っていることが解決されたのと同時に、これまでとは異なる視点が持てると実感しました。参加して良かったです。ありがとうございました。
LGBTQ+の当事者かどうかに関わらず、誰もが自分を自分らしく表現したいという気持ちがあるかと思います。(もちろん、話す相手や状況にもよるかと思いますが)改めて、教師としてできることは、ある場面でその言葉を発した時に相手にどのような印象を与えるのか、を伝えてあげることなのだなと思いました。大変勉強になり、今後自分が心に留めておかなければならないテーマだと思いました。本日はありがとうございました
本日は、講演会を開催してくださり、ありがとうございました。
私は愛知県立大学在学中は健康の問題から合意的配慮(調整)を利用して大学を卒業しましたが、卒業後に民間の日本語学校で働こうかと考えたときには養成講座の授業内容や雇用のあり方から、(性の多様性に限らずですが)多様な学生や教員を受け入れる土壌ができていない現場が多いのではないかと不安を感じ、日本語教育を仕事にする選択はできないままでいます。しかしながら、今回の講演でご紹介されたような日本語を学ぶ学習者が個人の尊厳を保つことができる空間を目指す取り組みは、やがて教員にとっても働きやすい環境づくりにつながっていくのではないかと感じました。
また、このような講演会に参加できることを楽しみにしています。
即 現場で活かすことができる内容で、とても濃厚な講演でした。ありがとうございました。また次回もよろしくお願いいたします。
今回は、豊川市国際交流協会の紹介で、ボランティアの立場として聴講させていただきました。が、その他に、日常は日本語教師として、愛知県立高校で日本語教育支援員の仕事をしております。今回の講演は、主に高校での活動に役立つものなので、両方とも入力できればいいのになぁ、と思いました。

※抜粋して掲載してあります。

ご所属

名古屋外国語大学大学院 国際コミュニケーション研究科 日本語・日本語教育コース/JPエデュケーション/愛知県立大学非常勤講師など/南山大学/名古屋外国語大学/愛知県立大学/専門学校/埼玉観光協会にほんごのへや/有限会社 教龍(ベトナム現地法人)/地域日本語教室/フリーランス(オンライン)/社会福祉法人老人介護施設内 日本語教室/ミッドリーム日本語学校 等/あいちコトノハ学院/AKP同志社留学生センター/UBC 日本語科/創価大学通信教育部 日本語教員養成コース/東京外国語大学/国際語学学院/グローバルウィザス法人・オンライン事業部/個人/とよなか国際交流協会/豊川市国際交流協会/光陵中学校/創価大学通信教育部 文学部人間学科(人間学コース)/MDJ/豊田市日本語指導員、京進ランゲージアカデミー

※順不同 ※同じご所属は一つにまとめました