~ 先行事例から何がくみ取れるか・ネットワークの構築 ~ 日本語教員研修会(2月23日)報告 No.4 講師 土井佳彦氏( NPO法人 多文化共生リソースセンター東海 代表 )アンケートへの回答
2024年度 第4回 日本語教員研修会
アンケートへの回答
アンケートに寄せられた質問に回答します。
多くのご質問を頂戴しましたので、選定しご紹介いたします。
ご理解のほどよろしくお願いします。
回答者 土井佳彦 氏(NPO法人 多文化共生リソースセンター 代表)
避難所での生活が困ったというお話をいただきましたが、やはり「災害が発生してから避難する」までの行動も外国人にとって大変なところもあったのでしょうか。
はい、避難するまでの行動にもさまざまな困難が伴います。講義中にご紹介した報告書や、以下のウェブサイト等をご覧の上、対策をご検討ください。
私が教えている留学生は地震を知りません。地震の備えの話をしてもポカーンとしています。どのように理解してもらうとよいのか、伝え方を教えてほしいです。
「百聞は一見に如かず」だと思います。できるだけ、所属先で体験的な訓練を実施したり、自治体等が開催する防災訓練等に参加されることをお勧めします。それが難しい場合は、以下の動画をお見せいただくのもよいかと思います。
震災が起きたとき、外国人に関わる団体はどのような初動をすべきでしょうか。
団体によって、初動のあり方が変わってきます。共通する点としては、まずご自身及びご家族の身の安全を確保したうえで、関係者の安否確認を取ることです。それらに問題がなければ、避難行動や支援活動等「次の行動」に移ります。初動をスムーズに行うためには、所属先でBCP(事業継続計画)を立てたり、当該地域の自治体の「地域防災計画」を確認したりして、どのような初動をすべきかをあらかじめ決めておくことが大切です。
ボイストラについて知りたくて、今ネットで調べたら、「2024年11月30日をもってサポートを終了いたしました。」というメッセージが出てきましたが、本当ですか。
2024年11月30日をもって終了したサポートというのは、VoiceTraの旧バージョン(ver8.x以前のアプリ)についてのことのようです。最新バージョン(ver9.0.3以上)のアプリが使用可能となっていますので、お手元のアプリを最新版にアップデートしてお使いください。
土井佳彦先生の研究に大変興味があります。どうしたら弟子入りできるのでしょうか。
私は研究者ではありませんし、弟子をとってもいませんが、お知りになりたいこと等がありましたら、当団体ホームページよりお気軽にお問い合わせください。
SNS動画の配信で、一歩踏み込んで、リアルな相談事例紹介等している公私の団体の事例があればお教え下さい
近年、さまざまな団体がSNSを通じた情報発信を行なっています。その一例として、以下のものをご紹介します。
日本に長く居住し、日本で生まれた外国ルーツの子供たちが、地域の学校に通い、「防災」の授業を受ける時、両親、特に母親へ「多言語表示シート」等、配慮がされているでしょうか。今後、配慮される予定がありますか。
多くの小中学校は自治体から「避難所指定」を受けていることから、自治体によっては「防災倉庫」等に「多言語表示シート」を設置しているところがありますが、それを授業等で取り上げて使用しているところがあるかはわかりません。以前、私が依頼を受けて「多文化共生防災」についてお話をした愛知県内の小学校では、子どもたち(5年生)に多言語表示シートを紹介したところ、すぐに使い方を覚えて、学内での避難訓練や地域の防災訓練等での活用を検討したいとのことでした。
留学生の転学支援について悩んでいます。他学校と提携を結んでいない場合、どうすればいいのでしょうか。
学校によっては、事前に提携を結んでいなくとも、有事に協力が得られる場合があるようですが、学校同士の日頃からの関係性や、当該地域の出入国在留管理局の判断等が影響すると思われますので、以下のサイトをご参考に、可能な範囲で事前確認・相談をされることをお勧めします。
(参考)
災害時に自身の携帯を紛失してしまった場合の何かしらのケアはあるのでしょうか?
災害時の紛失については、各携帯電話会社のウェブサイトに過去の災害時の対応が掲載されていますが、対応内容等は変更される可能性がありますので、詳細・最新情報は、直接各社にお問い合わせください。
以上