日本語教師養成・
研修推進拠点整備事業
文部科学省
南山大学

第2回実践交流会in東海「多様性が活きることばの教育実践 2025」私の実践を語り・子どもの姿に学ぶ 日本語教員研修会(10月19日)報告 No.3 ふりかえり「実践を語ることで見えること・子どもの姿から学んだこと」まとめ

2025年度 日本語教員研修会

ふりかえりにおいて、多数のご意見・感想を頂戴しましたのでご紹介いたします。


行為の振り返り 自分の実践の新たな意味への気づき

・自身の日本語教育以外、専門以外の知識の足りなさに気づかされました。子どもの学習能力について学ぶ必要あり。
・言葉の問題か?発達なのか?ほったらしいしないように。
・母語・継承語教育は各児童のアイディンティティーを支え、とても意味のあるものだと考えていたが、中には、日本語をしっかりと身に付けさせたいので・・・という親の考えがあることにも触れることができた。
・「ゲーム感覚」の活動を、子どもからアイディアをもらってもよかったか。
・取り出し指導の場だけで完結させず、在籍児童と協働する場面を作り出すことが、日本人と外国人のフェアな関係を作り出す。
・県、小、地域によって、さまざまな教育実践や子どもへの対応や組織も違う。また実践している方々の立場によっても様々なアプローチがある。
    → 実践交流をすることで見えてくる。
・学校全体の意識改革が必要。
・外国語で授業を受けて、「わからない」を体験してこそ外国人児童生徒の気持ちが分かる。
・夜間中学校について、まだまだ周知不足である色々な会に出たりして、夜間中学のことを発信していきたい。
・実践を話すことで、自分が担当する「生徒の良さ」に気づかせてもらった。うるさいほど、自分の意見を話せるってすばらしい。
・母学級へのアウトプットが大切。授業を行う前に学級担当と打合せを計画的に取り出し、児童の学習が学級でもつながっていくように。
・子どもに関わる周りの大人の気持ちが、子どもの成長を後押しになっていること。
・日本語習得の為に、実態に合わせて考慮する。
    ・指導内容、計画   ・学習形態
・まわりの方々が、ほめてくれて、あたり前だと思ってやっていた指導が工夫していたことだったと気づけて自信になりました。
・保護者への啓発として行っていること、日本の学校について知ることの大切さ。
・日常的な体験できることと、教科をつなげていきたいと思いました。
・特別支援の「外」への日本語指導を行うことの大切さが分かりました。(やれていない学級もあると聞いて)
・子ども園の実践、中学校での実践、小学校での実践 共通点をみつけられた。継続的な指導が必要。連携が必要。


本質的な気づきに向けて 想像していなかった子どもの姿を発見

・ 外国人児童への日本語指導も大変だが、日本人の子どもたちも学校で教えることが多いので、それをまとめる先生達の苦労も多い。それでも学びたい!という子どもの意欲を大切にすれば、子どもたちは変わってくる。
・母語支援の力もかりて、自国の文化や自分のルーツについて調べ、まとめていく授業。
  → 日本人の児童へのアピールを目指していく
  → 自他を認めていく力を育てていく
・ 岩倉南部中のお話しを聞いて、アウトプットの機会と場が用意されて、生徒たちが自分の心からの言葉と思いを表出しているのが印象的でした。
・あそび(体験)や感動の中での学びから、得られるものが大切。
・外国にルーツがある児童側への指導や支援とともに、まわりの日本人の児童へのけい発もとても大事。(留学生によるやさしい日本語の指導)
・子どもが知っていること(既得の知識や経験)からスタートする。
・学校全体の意識改革が必要。
・個に応じた支援、ゴールを設定する+ゴールを担任と共有していくと、より効果が上がる。
・~中学生~「大人になりたい」という発言とは異なる子どもの権利を理解し、行動する姿。
・園と学校のギャップは大きいが、子どもは乗りこえて楽しんでいる。自信が大切。
・日本語指導か発達支援か。言語が習得できない問題を学校現場はどこまで対応できるのか。
・日本語指導として、送り出した子どもが通常学級で実はアウトプットできていなかった事例をきいて、うちの子どもたちもかなと…。
・学校現場も子ども達も混乱しながら学んでいることが改めてわかりました。多角的に俯瞰的に現場を見てつないでいけるように益々学ばなければならないなと思いました。
・教科と日本語の統合学習をしていると教科指導に目がいきがち。子どもの抜けている文法など段階的に指導していきたい。
・日本語フィルターで子どもの学力は下がってしまう。本当は十分に力を持っている。
・「こどもの権利条約」に自分の状況をおとしこんで考える、という実践を伺い、客観的に考える力を感じました。


行為の選択肢の拡大 実践のアイディアをありがとう

・在籍学級の先生と生徒の発言を共有すると、何か良いことがあるかも。在籍学級の先生の変容につながるかもしれない。
・支援のタイミングの大切さ。「保護者へのプレスクール」を学校の入学式前後に2回されている先生のお話から学びました。
・他県、他市町の実態実践を聴くことが大きな研修となった。自分の視野・視点を広げることができ、実践に生かせます。次も参加したい。
・「つ」だけでは、ただの記号…「つみきのつだ~!」と言えるくらいのひらがな指導が大切。できた!楽しいと思える授業を心がけたい。
・実際に子どもたちの学校の写真を使う。
・取り出し授業と、在籍学級での授業でスタート(1限)・ゴール(最終ふりかえり)を共有しながら連携できるとよい。
・国語枠の学習で戦争を扱う単元をあえて軽く扱ってきた気がする。(難しいとかきっとわからないだろうという気持ちがあって)逃げてはいけないと反省。
・東京都の先生から、日本語指導ガイドラインの存在を教えていただき、ぜひ活用したいと思いました。プレスクールでの親対象の教室はとてもいいアイディアだと思いました。
・幼・保教育の大切さと、小・中・高の発達段階を見すえた指導ができるとよい。
・劇の練習を通して、日本語の使い方を体で覚えていく多読ライブラリー「風と太陽」より。
・夜間中学校の意義、学び直しや学ぶことができることの有難さを感じました。
・実際に内部に入って、子どもに関わるには、ただの言語教師ではなく、教科教師としての知識が必要!
・子ども達の興味をひくために、学習内容のパワポの中に子ども(本人)の写真を入れたり、その子の学校内(身近なもの)の写真を使う
・子どもは遊びの中で自ら学ぶ。 
  → 活動に遊びを取り入れる
・ 取り出し指導の子どもの在籍教室での様子を把握するためのビデオ記録、そして検討会などは、どの学校でもできるがなかなかできない。おもしろい方法なので、市内でも一例として伝えていきたい。
・新聞を読解力向上に役立てること。
・オンラインでも日本語指導の方法はあるということ。
・自分の日本語指導や日本語教育の振り返りができた。直接日本語学級担当にはなれないけれど、いろいろな立場で、日本語指導に関わっていこうとあらためて考えた。
・いろいろな立場の方と連携して、新しく開拓していけることがありそうに思いました。
・東京都→北区→本校 勤務校にもどり、1つでも伝えあえるといいと思います。


以上